学校作業療法の今とこれから / 仲間知穂

タイトル

学校作業療法の今とこれから

 

講演内容

今,地域の学校環境は目まぐるしく変わり,平成19年に特別支援教育が学校教育法に位置づけられ,学校への専門家の関わりが推進され,様々な専門家が学校に巡回相談をしています。さらに平成30年8月には家庭と教育と福祉の連携としてトライアングルプロジェクトを文科省と厚労省が連携した方策を打ち出し,立場や課をまたいだ子どもの教育環境の充実に日本は動き出しています。その中で,平成21年からOTとして学校へのアウトリーチ型のコンサルテーションモデルでの作業療法の介入をはじめ,平成28年,OTによる学校訪問専門の会社「こども相談支援センターゆいまわる(以下,ゆいまわる)」を設立しました。

様々な専門家が学校に参入する中,作業療法にしかできない関わり方があり,そのOTらしさが,今学校に必要な専門家として注目されつつあります。私達OTには「作業に焦点を当てる」という多職種にはない視点を持ち,さらに「作業遂行を実現する」という専門的技術を持っています。これは,従来専門家が行ってきた「子どもの問題行動への対応」という関わりに対し,「先生が届けたい教育(先生の作業)を実現する」という新たな専門家の役割を確立しました。「届けたい教育を実現する」という関わりは,家庭と学校が安心して協働的に子どもの成長を支えるチームづくりを可能にし,そのことはこれまで教育現場が願ってきたチームとしての連携,先生のエンパワメント,親の安心,子どもの可能性の拡大など効果をもたらしています。

現在,ゆいまわるは6名のOTが12市町村に訪問し,50名以上のお子さんについて毎月学校と面談をしながら進めています。今回,ゆいまわるが行っている学校作業療法を紹介させていただくと同時に,OTだからこそできる学校作業療法の魅力と可能性についてお伝えできればと思っております。

 

 

講師:仲間知穂(なかまちほ)

所属:YUIMAWARU株式会社 代表取締役
こども相談支援センターゆいまわる 代表