第29回福岡県作業療法学会 学会長挨拶
第29回福岡県作業療法学会
学会長 末次 亮平
社会医療法人シマダ 嶋田病院
このたび、第29回福岡県作業療法学会を2026年3月1日(日)に久留米シティプラザにて開催させていただく運びとなりました。これもひとえに、日頃より福岡県作業療法協会の活動にご理解とご協力を賜っております皆様のお力添えの賜物と、心より御礼申し上げます。
本学会のテーマは「真善美が紡ぐ作業療法の未来」です。作業療法は人の生活に寄り添い、その人らしさを支える専門職として、これまで多様な社会課題に応えてまいりました。しかし、少子高齢化の進展、価値観やライフスタイルの多様化、地域包括ケアや教育現場での新たな役割など、私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。こうした変化の中で、作業療法の意義を改めて問い直し、その未来を見据える機会を本学会で創出したいと考えています。
「真善美」というテーマには、この複雑に変化する社会の中で変わらない価値観、「真理の探求(真)」「人への誠実さと倫理観(善)」「豊かな感性と創造性(美)」の3つを再確認しながら、これからの実践や研究の方向性を模索するという想いを込めました。科学的根拠に基づいた実践の深化、地域や社会への作業療法の価値の発信、そして次世代を担う若手や子育て世代の支援など、多角的な視点から議論を深め、学び合う場を目指しています。
また、本学会では子どもから大人までが参加できるワークショップの開催や、第一線で活躍する先生方による基調講演・教育講演を企画しており、各世代の参加者同士の交流を通じて新たな気づきやつながりが生まれることを期待しています。学会は一人ひとりが学び、考え、明日への一歩を踏み出す場です。ぜひ多くの皆さまにご参加いただき、共に作業療法の未来を紡いでいければ幸いです。
最後になりますが、日々ご尽力くださる準備委員の皆様へ心より感謝申し上げますとともに、ご参加の皆様にとりまして実りある会となりますよう祈念して、私の挨拶とさせていただきます。
