タイトル

「地域にでよう作業療法士!!~「学童×作業療法」の実際~」


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プロフィール

糸山 智栄
岡山県学童保育連絡協議会 会長
㈱えくぼ代表取締役

〈所属〉
岡山県学童保育連絡協議会会長 ㈱えくぼ代表取締役

岡山県出身 1987年3月 岡山大学教育学部卒業。子ども劇場専従職員となり、結婚、出産を経て、学童保育に保護者として出会う。岡山県学童保育連絡協議会事務局長を経て、2014年から会長。この間、失業、教育訓練として、2001年ヘルパー資格を取得。登録ヘルパーとして働いた後、起業、訪問介護事業所を開始。2013年、高校時代の友人に再会し、「作業療法士×学童保育」事業をひらめく。2016年から岡山県備中県民局協働事業に採択され、開始。翌年2017年から全国展開。2020 第15回マニフェスト大賞優秀政策提言賞受賞。

●「学童保育に作業療法士がやってきた」高文研(共著)2017.6
● 「学童期の作業療法入門 学童保育と作業療法士のコラボレーション」クリエイツかもがわ(共著)2017.9
●「学童保育×作業療法 コンサルテーション入門」クリエイツかもがわ(共著)2021.6


八重樫 貴之
帝京平成大学 健康メディカル学部 作業療法学科 助教

〈所属〉
帝京平成大学健康メディカル学部作業療法学科

〈略歴〉
2001年 青山学院大学経済学部経済学科卒業
2008年 東京YMCA医療福祉専門学校作業療法学科卒業
2016年 首都大学東京大学院人間健康科学研究科 作業療法科学域博士前期課程終了


森川 芳彦
専門学校 川崎リハビリテーション学院 作業療法学科 准教授 副学科長

〈所属〉
専門学校 川崎リハビリテーション学院 作業療法学科

〈略歴〉
1995年3月 関西大学社会学部 卒業
2000年3月 専門学校 川崎リハビリテーション学院 作業療法学科 卒業
2021年3月 香川大学大学院 学校教育専攻 発達支援コース 特別支援教育分野 修士課程修了

〈認定資格〉
2012年9月 認定作業療法士取得


山西 葉子
東京都立大学大学院 人間健康科学研究科 作業療法科学域 助教

〈所属〉
東京都立大学 人間健康科学研究科 学域作業療法科学域

〈略歴〉
2004年 長崎大学医療技術短期大学部作業療法学科卒業
2008年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科修士課程 保健学専攻 修了
2017年〜現在 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科博士課程 医療科学専攻 在籍


講演内容

近年、利用児が増加している学童保育は、小学校で過ごす時間よりも学童保育で過ごす時間が多いと報告されており、多くの小学生が「生活と遊び」を通じて自分自身を成長・発達させる重要な場所になっています。特にこのコロナ禍では、学校休業中の子ども達を日中預かるなど、社会的なインフラとしても学童保育は注目されています。学童保育で子ども達は、異年齢の集団で日々「生活」を共にして、「遊んで」います。指導員は、その「生活」と「遊び」を通じて子どもの成長・発達を日々支援しています。その一方で我々作業療法士は、「目的や価値を持つ生活行為=作業」を通じて子どもの成長・発達を支援していますが、作業療法士の「作業」は学童保育でいう「生活」と「遊び」と考えられるので、学童保育
と作業療法の親和性は高いものと考えられます。

2016年より始まった学童保育における作業療法コンサルテーション事業(以下、OTコンサル事業)は、全国津々浦々で断続的に行われています。OTコンサル事業では、学童保育に通ってくる自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)などの発達障害を持つ子どもたちの、「お友達とうまく遊べない」「静かにしなければならない場面で走り回ってしまう」などの子ども達の行動や、指導員の子どもへの声かけの仕方、学童保育で日々繰り広げられている遊びの内容、そして学童保育の環境など様々なポイントを評価します。そして、その子ども達の行動や思い、指導員が持っている子どもへの思いを、双方に理解しやすい形に翻訳して伝え、子どもが子どもらしく育っていく学童保育を指導員と一緒に作っていきます。

本セミナーは、実際にOTコンサル事業を行なっている登壇者が①OTコンサル事業の広がり、②OTコンサル事業の基本的な構造、③OTコンサル事業の実際の話題提供を行った後、今後のOTコンサル事業について、ディスカッションを行います。
今回のセミナーを通じて、数多くの臨床で働く作業療法士が、OTコンサル事業に興味を持ち、参画する動機づけになればと考えています。