参加申込期間:令和7年12月22日(月) ~ 令和8年2月22日(日)まで

教育講演4 – 山口 美和

タイトル

「今やるべきコミュニケーションとは」~相互理解の深めかた~

講師

山口 美和 Yamaguchi Miwa

バリアフリー倶楽部 代表

プロフィール

〈略歴〉
1990年,高知医療学院理学療法学科卒業,理学療法士国家資格取得。静岡県厚生連中伊豆温泉病院勤務ののち渡英し,THE HATCH CAMPHILL COMMUNITY(ルドルフ・シュタイナーの施設)にてボランティア活動と自給自足生活を体験。帰国後は東京都内で地域リハビリテーションに従事する。2001年からの学校法人片柳学園 日本工学院専門学校勤務を得て,2008年,「バリアフリー倶楽部」を設立。医療者のコミュニケーション教育に関する活動を始める。2010年,立教大学大学院博士前期課程修了(異文化コミュニケーション修士)。

現在は3つの大学で医療者を目指す学生の養成教育に携わる一方で,研修会,講演会,執筆活動などを行いながら訪問リハビリテーション活動を行っている。

〈著書〉
◆『PT・OT・STのための これで安心 コミュニケーション実践ガイド』(医学書院)
◆『異文化コミュニケーション辞典』共著(春風社)
◆『のんばーばるコミュニケーションの花束』共著(パレード出版)
◆『がんリハビリテーション心理学』共著(医歯薬出版)

講演内容

「あなたには,コミュニケーションをあきらめた経験がありますか?」

この問いに,「ない」と答える人はいないのではないでしょうか。誰しも,伝えようとしたが伝えられなかった,あるいは,聴くつもりだったのに時間がなくてできなかった,といった経験があるのではないかと思います。そしてその後,「ああ,あの時確認していればなあ~」「きちんと聴いておけばよかった」などと後悔した記憶があるかもしれません。

とりわけ,コロナ禍を経験した私たちは,あきらめざるを得なかったコミュニケーションを数多く経験しました。一方で,あきらめることから身についた方法(習慣)が,自分のコミュニケーションスタイルに影響を与えていることはないでしょうか?

私たちがお互いわかり合うためには,コミュニケーションをあきらめないことが必要です。あなたには,今,あきらめているコミュニケーションはありませんか?

本講演では,自分のコミュニケーションスタイルに影響を及ぼしている「正当な理由(言い訳)」に焦点を当てます。そして「ケアリング」という概念を用いて,自分が医療者として対象者と共に成長することを目的とした関係づくりについて一緒に考えていきます。

本学会のテーマ「真善美で紡ぐ作業療法の未来」を踏まえて,心豊かに生きていくために理想とする自分の新たなコミュニケーションスタイルを,あきらめずに見つけてください。