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「今OTに知って欲しい高齢者の保険事業と介護予防の一体化事業の実施について」


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プロフィール

籾井 剛士
社会福祉法人夢創 児童・障がい児部門 事業部長 作業療法士

〈職歴〉
平成15年3月 医療福祉専門学校 緑生館作業療法学科卒業
同年4月   医療法人三愛 健康リハビリテーション内田病院 リハビリテーション科入職
平成19年4月 同病院 リハビリテーション科 科長
平成29年2月 株式会社 Rキューブ入職
同年8月   医療法人夢結 らそうむ内科・リハビリテーションクリニック 理事事務長
平成30年4月 社会福祉法人夢創 児童・障がい児部門 事業部長(認可保育園、児童発達支援センター、放課後等デイサービス)

現在に至る

〈行政関係〉
平成27年
福岡県在宅医療推進事業のコーディネーターとして嘉麻市高齢者介護課
高齢者相談支援センター(地域包括支援センター)へ出向(平成30年3月まで)

平成28年
福智町地域包括支援センター 認知症地域支援専門員
嘉麻市認知症初期集中支援チーム会議委員

平成29年
嘉麻市第7期介護保険事業計画 委員
第2次福智町総合計画(まちづくり計画)評議委員

平成30年
飯塚市高齢者対策委員会(飯塚市第8期介護保険事業計画)委員
嘉麻市地域ケア会議アドバイザー
飯塚医師会 医療介護連携事業 医療介護資源調査WG 委員長

令和元年
飯塚医師会 医療介護連携事業コーディネーター

令和2年
嘉麻市第8期介護保険事業計画 委員
みやま市 地域リハビリテーション活動支援事業 アドバイザー
吉富町地域ケア会議 アドバイザー

令和3年
嘉麻市 保健事業と介護予防事業の一体化事業 アドバイザー

現在に至る

〈職務経験〉
●公益社団法人 福岡県作業療法協会 理事(保健福祉部)
●医療法人夢結 理事
●社会福祉法人夢創 評議委員
●回復期セラピストマネージャー
●福岡県バリアフリーアドバイザー
●福岡県介護保険認定審査委員
●飯塚市 嘉麻市 桂川町PTOTST連絡協議会 会長
●福岡県介護予防普及展開事業アドバイザー


講演内容

日本は、2025年を皮切りに超高齢社会を迎えることにより、雇用や医療、福祉といった様々な分野に多大な影響を及ぼすことが予測される。実際、地域によっては、高齢化がすでに進んでおり、待ったなしの状況で緊急の課題ともなっている。

2025年問題の社会的影響の1つが、医療費や介護費の増大がいわれている。後期高齢者の一人当りの年間医療費は、75歳未満では平均22万2000円であるが、75歳以上は、93万9000円とおよそ4倍、介護費も後期高齢者では大きく膨れ上がる。これまで社会を支えてきた世代が今後は支えられる側に回ることで、年金などを含めた社会保障給付費全体を予算ベースで見ると2018年の約121兆円から2025年度には、約140 〜141兆円になると推計されている。

このような社会背景の中、国は各市町村単位で、医療介護連携、地域支援事業(介護予防、認知症支援、地域ケア会議等)の充実を図り、「フレイル予防」、「自立支援」、「介護予防、重症化予防」をキーワードに、それぞれの地域包括ケアシステムの構築をすすめている。

高齢者の新しい介護予防の形として、厚生労働省は、「高齢者の保健事業と介護予防の一体的な取り組み」を創り、これから各市町村単位で実施される。この高齢者の保健事業と介護予防の一体的な取り組みは、高齢者の心身の多様な課題に対応して、きめ細かな支援を実施するために、後期高齢者の保健事業については、後期高齢者医療広域連合と市町村の連携内容を明示し、市町村において介護保険の地域支援事業と国民健康保険の保険事業を一体的に実施することである。これまで、検診や医療制度で支援していた保健事業と、通いの場、介護保険で支援していた介護予防を、一体的に協力して実施することで、地域における健康問題、重症化になる課題を整理(KDBシステムの活用)して、作業療法士と協力して、早期対応、継続的な支援が期待されている。

この講演では、「高齢者の保健事業と介護予防の一体的な取り組み」における作業療法士が知っておくべき事業概要、個別や通いの場へのアウトリーチ支援など、我々がこれから取り組むべき方向性を一緒に考えれたらと思っている。